9月13日に投開票される沖縄県知事選挙が注目を集めています。
共同通信社が9月5、6日に実施した情勢調査では、古謝玄太氏と現職の玉城デニー氏が横一線の状況となっています。
不動産を所有している方にとって注目したいのは、候補者の支持率だけではありません。調査で「次の知事に最も力を入れてほしい政策や課題」として最も多かったのが、「経済・観光・雇用」の46%だったことです。
沖縄県の経済や観光、交通・都市政策が今後どのように進むかは、那覇市の住環境や不動産市場を考えるうえでも重要なテーマです。
・沖縄県「令和8年沖縄県知事選挙及び沖縄県議会議員補欠選挙」
沖縄県公式ホームページ
基地問題以上に「経済・観光・雇用」を重視
今回の調査では、「経済・観光・雇用」が46%で最多となり、「普天間基地の移設・米軍基地問題」の26%を上回りました。
一方、辺野古移設については「容認」「どちらかといえば容認」が計48%、「反対」「どちらかといえば反対」が計46%と拮抗しています。
沖縄県知事選では基地問題が大きく取り上げられますが、県民の生活により身近な景気、仕事、観光なども重要な判断材料になっていることがうかがえます。
なお、沖縄県選挙管理委員会によると、今回の県知事選は8月27日告示、9月13日投開票の日程です。
沖縄経済を考えるうえで無視できない観光
「経済・観光・雇用」が重視される背景を考えるうえで、観光は外せません。
沖縄県は毎月、入域観光客数を公表しており、2026年8月25日時点では2026年7月分まで速報値が公表されています。また、2025年度の入域観光客統計についても確定値が公表されるなど、観光動向を継続的に把握しています。
観光客の動向は、ホテルや飲食店だけの問題ではありません。雇用や事業活動、交通需要などを通じて地域経済と関係します。
ただし、「観光客が増えれば那覇市の不動産価格も上がる」と単純に考えることはできません。不動産価格は金利、住宅需要、建築費、人口・世帯動向、立地、物件の状態など、さまざまな条件によって決まるからです。
・沖縄県「入域観光客概況の公表」
沖縄県公式ホームページ・入域観光客統計
那覇市では公共交通を軸にしたまちづくりも進む
那覇市の不動産所有者が今後注目したいもう一つのポイントが、都市政策です。
那覇市は立地適正化計画で、居住機能や都市機能の誘導と公共交通の充実を進めています。さらに2026年度予算では、中心市街地・真和志・新都心の3拠点を結ぶ基幹的公共交通として位置付けるLRTについて、導入に向けた調査などを行う事業が盛り込まれています。
こうした計画は、すぐに個々の不動産価格へ反映されるものではありません。しかし、交通利便性や生活サービスへのアクセス、土地利用の方向性は、長期的に住宅の選ばれ方を考える材料になります。
知事選後の県政だけでなく、県と那覇市が交通や都市整備をどのように進めるのかも確認しておきたいところです。
・那覇市「那覇市立地適正化計画」
那覇市公式ホームページ・立地適正化計画
・那覇市「令和8年度(2026年度)予算」
那覇市公式ホームページ・2026年度予算
不動産は選挙結果だけで判断せず、個別の価値を確認する
県知事選の結果によって政策の重点が変わる可能性はありますが、「選挙結果がこうなったから不動産を売る・持ち続ける」と判断するのは早計です。
那覇市内でも、駅やバス停からの距離、用途地域、周辺施設、土地の形状、道路との接道状況、建物の築年数などによって評価は異なります。
また、那覇市では人口動態を月ごとに公表しているほか、立地適正化計画や交通政策など、不動産の将来を考えるためのさまざまな行政情報があります。
沖縄県知事選をきっかけに地域の将来に関心を持った方は、まず自分が所有している土地や住宅が「現在どのくらいの価値なのか」を確認してみるのも一つの方法です。
売却を決めていなくても、現在の査定価格を把握しておけば、保有を続けるのか、売却するのか、別の活用方法を検討するのかを考える材料になります。
・那覇市「令和8年 人口動態表」
那覇市公式ホームページ・人口動態表
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