売買契約を結べば、もう売却は確定なのか?
「契約が終われば、もう安心ですよね?」
岡山市内のマンションに購入申込みが入り、売買契約を締結しました。
買主から手付金も受け取り、売主様はほっとした様子で尋ねました。
「これで売却は確定したと考えてよいですか?」
売買契約は大きな節目です。
しかし、残代金の受領とマンションの引渡しが終わるまでは、売却が完了したとはいえません。
契約後に解除されることもある
一般的な売買契約では、定められた期限までであれば、買主は手付金を放棄し、売主は手付金の倍額を返すことで契約を解除できる場合があります。
また、買主が住宅ローンを利用する場合、期限までに融資承認を得られなければ、ローン特約によって契約が解除されることがあります。通常、この場合は受領した手付金を買主へ返還します。
そのため、売主様は次の点を確認しておく必要があります。
- 手付解除の期限
- 住宅ローンの承認期限
- 契約日と決済・引渡し日
- 契約が解除となる条件
マンションならではの引渡し準備
契約後、売主様は決済に向けて準備を進めます。
- 住宅ローンの完済と抵当権抹消
- 引っ越しと残置物の撤去
- 管理費・修繕積立金などの精算
- 駐車場や駐輪場の解約・引継ぎ確認
- 鍵、管理規約、設備資料の準備
- 管理会社への所有者変更手続き
契約後に設備の故障や漏水などが発生した場合は、早めに担当者へ伝えることも大切です。
引渡しまで確認を続ける
最初にご紹介した買主は、契約後の住宅ローン本審査で追加書類を求められ、融資承認まで時間がかかりました。
売主様は不安になりましたが、買主、金融機関、司法書士と進捗を確認し、期限内に承認を取得しました。
その後、売主様の住宅ローンを完済し、抵当権を抹消。残代金の受領、所有権移転、鍵の引渡しまで予定どおり完了しました。
売却のゴールは引渡し
売買契約を結んだからといって、そこで売却が完了するわけではありません。
残代金を受け取り、所有権を移転し、マンションを引き渡して、初めて売却は完了します。
契約後も買主の住宅ローン状況と売主様の準備を確認し、決済まで確実に進めることが大切です。
次回予告
第16話
「管理費・修繕積立金が高いマンションは、売れにくいのか?」
買主が比較するのは、売買価格だけではありません。管理費、修繕積立金、駐車場使用料を含めた毎月の負担が、岡山の中古マンションの売れやすさにどのような影響を与えるのかを考えます。