分譲マンションを所有すると、切り離せない存在になるのが「管理組合」です。
管理組合は区分所有者によって構成され、共用部分の維持管理や管理規約の運用、長期修繕計画の作成、管理費・修繕積立金の管理などを担います。
普段は管理会社に任せているため、管理組合をあまり意識していない方もいるかもしれません。しかしマンションを長く所有する場合はもちろん、将来売却する場合にも、建物がどのように管理されているかは確認しておきたいポイントです。
管理会社に任せても「管理組合」がなくなるわけではない
多くのマンションでは、共用部分の清掃や設備点検、管理員業務、会計業務などを管理会社へ委託しています。
ただし、管理会社に業務を委託していても、マンション管理の主体が管理組合であることに変わりはありません。
特に重要なのが、長期修繕計画と修繕積立金です。外壁や屋上防水、給排水設備、エレベーターなどは年月とともに修繕が必要になります。
国土交通省も、快適な居住環境の確保と資産価値の維持には適時適切な修繕工事が必要としており、そのための長期修繕計画と修繕積立金の設定を重視しています。工事費なども変化するため、長期修繕計画は定期的に見直すことが大切です。
国土交通省「マンション管理に関する各種ガイドライン」
理事の成り手不足と「第三者管理」
マンションでは区分所有者から理事などを選び、理事会が実務を担う方法が一般的ですが、居住者の高齢化などを背景に役員の担い手確保が難しいケースもあります。
そこで広がっているのが、外部の専門家や管理会社などが管理者となる方式です。
管理会社が管理者を担う方式では、住民の負担軽減が期待できる一方、管理会社が管理者と管理業務の受託者という複数の立場を持つ場合もあります。そのため、契約内容や費用、利益相反への対応、区分所有者への情報開示などを確認することが重要です。
国土交通省も制度整備を進め、2026年4月の改正マンション管理適正化法の施行に合わせ、管理業者管理者方式に対応する標準管理者事務委託契約書などを整備しています。
国土交通省「マンション標準管理者事務委託契約書等の策定・改正」
「管理状態の見える化」も進んでいる
マンション管理を考えるうえで知っておきたいのが「管理計画認定制度」です。
一定の基準を満たすマンションの管理計画を地方公共団体が認定する制度で、認定基準には、総会が年1回以上開催されていること、管理規約が作成されていること、管理費と修繕積立金が区分経理されていることなどが含まれています。
国土交通省「マンション管理計画認定制度」
長期修繕計画についても、計画期間が30年以上で、残存期間内に大規模修繕工事が2回以上含まれていることなどが基準となっています。
国土交通省は、こうした管理状況の「見える化」によって、認定マンションが市場で適切に評価されることを期待しています。つまり、マンションは立地や築年数、専有面積だけでなく、「建物全体をどのように維持しているか」という視点も重要になってきています。
売却を考えるなら自分のマンションの管理状況も確認しよう
マンションを売却するときは、自室の状態だけを確認すればよいわけではありません。
長期修繕計画は適切に見直されているか、修繕積立金はどの程度確保されているか、今後大規模修繕の予定があるか、管理費や修繕積立金に変更予定はないかなども確認しておきたいところです。
ただし、管理状態だけでマンションの売却価格が決まるわけではありません。立地、築年数、階数、間取り、室内状態、周辺の取引状況など、さまざまな条件を総合して判断されます。
売却するか、引き続き所有するか迷っている段階でも、まず現在の資産価値を把握しておくことは一つの方法です。不動産売却王の無料査定などを利用して現在の価格の目安を確認し、管理状況や今後の修繕計画も踏まえながら、売却・保有を検討してみてはいかがでしょうか。
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