2026年度の税制改正大綱では、家計や資産形成に影響する大きな変更点が示されました。
ひとつは、18歳未満もNISA口座を持てるようになる新制度(いわゆる「こどもNISA」)の創設。もうひとつは、暗号資産の課税方法の見直し。そして、相続に関連して賃貸不動産や不動産小口化商品に対する評価の見直しが検討されている点です。
これらは一見すると投資の話に見えますが、不動産を所有している方にとっても無関係ではありません。今回はそのポイントをやさしく読み解いていきます。
未成年NISA拡大
2027年から、18歳未満もNISA口座を持てるようになる方向が示されています。年間60万円、総額600万円まで、つみたて投資枠を活用できる仕組みです。対象は一定の投資信託などで、個別株投資はできません。
これは「教育費を見据えた長期積立」を後押しする制度です。
つまり、これからの子育て世帯は、貯蓄だけでなく投資を前提に資産形成を行う流れがより強まる可能性があります。
不動産を所有しているご家庭では、「物件を持ち続ける」以外に「一部を売却して教育資金を運用に振り分ける」という選択肢も考えられる時代に入ってきたと言えそうです。
暗号資産課税変更
暗号資産の利益は現在、雑所得として総合課税となり、所得によっては税率が高くなります。
今回の改正では、一定の条件を満たす暗号資産については20%の申告分離課税に移行する方向が示されました(金融商品取引法改正の施行が前提)。
これにより、投資マネーの一部が株式や投資信託だけでなく、暗号資産にも向かいやすくなる可能性があります。資金の流れが多様化すれば、不動産だけが資産運用の中心という時代ではなくなります。
不動産オーナーとしては、「資産の置き場」をどう分散させるかがより重要になってきます。
相続評価見直し
2027年以降の相続では、不動産小口化商品や取得から間もない賃貸不動産について、相続税評価の見直しが行われる方向です。
相続対策として不動産投資を活用してきた方にとっては、前提条件が変わる可能性があります。
これまで「相続対策になるから保有する」という考えで持ち続けていた物件も、今後は収益性や出口戦略をより重視する必要が出てきます。
都市部資産戦略
中心市街地を抱えるエリアでは、地価が底堅い場所も少なくありません。一方で、金利や税制の変化により、保有コストや将来の税負担を意識する場面は増えています。
もし今、
・築年数が進んでいる物件を持っている
・相続を見据えている
・教育資金や老後資金を準備したい
こうした状況であれば、一度「売却も含めた選択肢」を検討してみる価値はあります。
もちろん、すぐに売る必要はありません。ただ、税制や市場環境が動く前に、自分の資産価値を把握しておくことは大きな安心材料になります。
不動産は“持っていること”自体が目的ではなく、“活かすこと”が大切です。
今の価格を知ることが、これからの資産戦略の第一歩になるかもしれません。
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