2026年、くらしに関わる税制が大きく動いた
2026年3月31日、今年度の税制改正関連法が参院本会議で成立しました。ニュースでも話題になっていますが、内容をざっくりまとめると——
今回の改正・主なポイント
✦ 所得税がかかり始める「年収の壁」が 160万円 → 178万円 に引き上げ
✦ 自動車の「環境性能割」(地方税)が廃止に
✦ 住宅ローン減税が 2030年まで5年間延長、中古住宅の購入支援も拡充
✦ NISAの「つみたて投資枠」が 0〜17歳まで利用可能に(2027年〜)
物価高が続くなかで「家計の負担を少しでも軽くしよう」という意図が読み取れる改正です。特に不動産を持っている方にとって、見逃せないポイントがいくつかあります。
中古住宅への「追い風」が、売り手にも届く可能性がある
今回の改正で不動産市場にとって大きいのは、住宅ローン減税の5年延長と、中古住宅の購入支援の拡充です。
これまで「新築じゃないと減税が使いにくい」と感じていた買い手も、中古物件を選びやすくなります。加えて、年収の壁が引き上げられることで手取りが増える層にとっては、住宅購入を検討する余裕が生まれやすくなります。
こうした変化は都市部だけに限りません。郊外や都市圏から離れたエリアでも「手ごろな中古住宅を買いたい」という需要は根強くあります。買い手が動きやすい環境が整いつつある今、売り手にとっても追い風になり得る局面です。
一方で、時間とともに重くなる「持ち続けるコスト」
税制の後押しがある一方、多くの不動産オーナーが抱える課題は変わっていません。
空き家化・老朽化のリスク、固定資産税の負担、相続が絡む複雑な権利関係——こうした問題は、時間が経つほど解決がむずかしくなりやすいのが実情です。「売ろうか、どうしようか」と迷っているあいだにも、維持コストは静かにかかり続けます。
不動産市場は物件の種類や立地によって状況が大きく異なるため、「今が売り時」とは一概に言えません。ただ、今の自分の物件がどのくらいの価値を持っているのかを把握しておくことは、どんな判断をするうえでも重要な出発点になります。
今後、どんな流れが予想されるか
住宅ローン減税の延長効果は2030年まで続く見通しです。そのあいだに中古市場がどう動くかはまだ見えない部分もありますが、需要を後押しする仕組みが整いつつあることは確かです。
一方で、防衛財源として2027年1月からは所得税が1%引き上げられる予定もあります。家計にプラスの改正ばかりではなく、税負担全体の変化を見ながら動くことが大切です。
「すぐ売るつもりはないけど、状況は把握しておきたい」——そんな段階の方こそ、一度立ち止まって物件の価値を確認してみることをおすすめします。査定額を知ることで、売るか・持ち続けるかの判断がずっとしやすくなるからです。情報を持っていることが、焦らず動くための一番の武器になります。
※本記事は2026年4月時点の公開情報をもとに作成しています。税制の詳細や適用条件については、税理士や行政窓口にご確認ください。