2026年10月の「フラット35」は、借入期間21年以上・融資率9割以下の場合、最低金利が年3.83%となりました。住宅ローン金利の上昇は、購入する人だけでなく、自宅の売却や住み替えを考える人にも関係します。毎月の返済負担への影響と、判断する際のポイントを整理します。
10月の最低金利は前月から0.37ポイント上昇
今回の報道によると、融資率9割以下の最低金利は9月から0.37ポイント上がり、3カ月連続の上昇となりました。2017年に現行制度となって以降、最高の水準です。融資率9割超の場合は年3.94%となっています。
背景には、日銀の利上げや世界的な金利高を受けた長期金利の上昇があります。
住宅金融支援機構の公式サイトでも、2026年10月の融資率9割以下・新機構団信付きの最頻金利として、金利引き下げ前の年3.83%が示されています。なお、最頻金利とは、取扱金融機関が提示する金利のうち最も多いものです。
3,000万円を借りると、毎月の返済額はどう変わる?
金利差の影響を、借入額3,000万円・返済期間35年で試算すると、次のようになります。
| 借入金利 | 毎月の返済額 |
|---|---|
| 年3.46% | 約12万3,300円 |
| 年3.83% | 約12万9,800円 |
| 差額 | 約6,500円増 |
※元利均等返済、ボーナス返済なし、全期間同じ金利として独自試算。融資手数料などの諸費用や金利引き下げ制度は含みません。
同じ借入額でも、年間では約7万8,000円の負担増となります。毎月の返済予算を一定にする場合、借入額を抑えるか、自己資金を増やすなどの調整が必要になります。
すでに返済中の人と、これから借りる人では影響が異なる
フラット35は全期間固定金利の住宅ローンです。すでに借り入れて返済している場合、今回の市場金利の上昇を理由に、そのローンの適用金利が引き上げられることはありません。
一方、これから利用する場合は、申込時ではなく、資金を受け取る時点の金利が適用されます。購入契約から引き渡しまで期間があるときは、当初の試算より返済額が増える可能性も考え、資金計画に余裕を持たせましょう。
売却では購入者の予算、住み替えでは新しい返済額を確認
売却する側にとって、金利上昇は購入希望者の資金計画に関わる変化です。返済負担が増えれば、購入予算を見直す人が出る可能性があります。
ただし、金利上昇だけで、所有物件の価格が下がるとは判断できません。地域の需要、立地、建物の状態、周辺の成約事例なども合わせて、売り出し価格や販売状況を確認することが大切です。
住み替えの場合は、現在の家がいくらで売れるかに加えて、ローン残高や売却費用を差し引いた手元資金、新居の購入費用、新たな借り入れの返済額まで一緒に試算しましょう。
また、フラット35には家族構成や住宅性能などに応じた金利引き下げメニューがあります。利用条件によって当初の負担が変わるため、引き下げ終了後の返済額も含めて確認したいところです。
金利のニュースをきっかけに、まずは現在の住まいの価値と、住み替えに必要な費用を整理してみましょう。「不動産売却王」ではWeb上で概算価格を確認できます。その目安を踏まえ、具体的に売却を進める際は、地域の事情に詳しい不動産会社へ相談しましょう。
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