「家を買いたいのに手が出ない」という声が、いまや地方でも聞かれるようになりました。年収に対する住宅価格の比率は上昇し続け、住宅購入が誰にとっても当たり前だった時代は終わりを迎えつつあります。
地方都市でも上昇する地価と住宅価格
国土交通省の公示地価によると、2025年は全国平均で約2.7%の地価上昇が確認されました。地方都市も例外ではなく、岡山市や倉敷市でも特に駅周辺などの再開発エリアで住宅価格が上昇しています。
一方で、郊外エリアでは上昇の幅は比較的緩やかですが、以前のように「安くて広い家がすぐ見つかる」状況ではなくなってきています。
投資マネーや高所得層が地方にも影響を与えている
富裕層の資産分散や相続対策、または都市圏から地方への移住需要によって、地元の住まい探しにも影響が出始めています。共働きを前提とした「ペアローン」や、返済期間を延ばした「50年ローン」などを活用して、ようやく購入に手が届くというケースも見られます。
地方でも「住まいの格差」が拡大中
「地方なら家は安い」というイメージは、もはや現実とは異なります。特に、駅近や利便性の高いエリアでは、価格帯が都市部とあまり変わらなくなってきています。選ばなければ住める家はあっても、「安心して暮らせる・将来設計に合った住まい」を手に入れるのは簡単ではありません。
空き家や中古住宅の活用も現実的な選択肢に
岡山県内の一部自治体では、住宅取得支援金や移住者向け補助制度が用意されています。中古住宅を購入してリノベーションする選択肢も広がり、コストを抑えながら理想の暮らしを実現するケースが増えています。
地方での暮らしを選ぶとき、ただ「家を買う」ではなく、「どう暮らすか」から考える時代に入っています。そして、今お住まいの家を手放す選択肢が現実的になってきている方も少なくないでしょう。
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家を持つことが当たり前ではなくなった今、私たちの「暮らし方そのもの」を見直す時代に入っています。後編では、「持たない暮らし」という価値観や地方に求められる住宅政策に焦点を当て、これからの住まいのあり方について考えていきます。
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