新築マンションの価格高騰を受け、国が対策の検討を進めています。ご提示の報道によると、井林辰憲国土交通相は、行き過ぎた投機的取引を抑える必要性に言及しました。
マンションを所有している方にとっても、今後の制度や市場の変化は気になるところでしょう。ただし、対策の検討だけで売却を急ぐ必要はありません。現在の制度と、ご自身の住み替え計画を分けて整理することが大切です。
高騰対策は「税制改正の要望」段階
国土交通省は、2027年度の税制改正要望に、新築マンションの価格高騰への対応を盛り込んでいます。ただし、要望が出されたことと、新しい課税や規制が決まったことは別です。 対象となる取引や適用時期は、今後公表される制度の内容を確認する必要があります。
また、国交省の取引実態調査は、登記情報から購入後1年以内の売買などを調べたものです。短期間で売られたという事実だけでは、個々の売却理由まで分かりません。転勤や家族構成の変化による住み替えも、一律に投機と考えないことが重要です。
財務省「令和9年度税制改正要望(国土交通省)」
国土交通省「新築マンションの取引の調査結果」
現行制度でも、所有期間によって税率が異なる
個人がマンションを売却して利益を得た場合、原則として譲渡所得に税金がかかります。一般的な税率は、売却した年の1月1日時点の所有期間が5年以下なら39.63%、5年を超える場合は20.315%です。いずれも所得税・復興特別所得税・住民税の合計です。
ここで注意したいのは、税率を掛ける対象が売却代金そのものではないことです。取得費や譲渡費用、適用できる特別控除などを差し引いて計算します。また、建物の取得費には減価償却の調整が必要です。購入時の契約書や費用の領収書を確認しておきましょう。
住み替えは「売れる価格」と「買う費用」を一緒に確認
自宅の査定額が上がっていても、住み替え先の購入費が増えていれば、家計の負担が軽くなるとは限りません。
売却を検討するときは、想定売却額から住宅ローン残高、仲介手数料、税金などを差し引いた手取り額を確認しましょう。そのうえで、次の住まいの購入費や諸費用、毎月の返済額と比較すると、無理のない計画を立てやすくなります。
価格を比較する際も、広告の売り出し価格だけで判断せず、近隣の似た物件の成約事例を不動産会社に確認することが役立ちます。
政策のニュースを、資産状況を見直すきっかけに
国交省は、住宅価格の高騰には需要と供給の両面でさまざまな要因があると説明しています。投機対策の検討だけから、全国のマンション価格が一斉に下がると判断することはできません。
大切なのは、制度の動向を確認しながら、ご自身の物件の価格や維持費、暮らしの予定を整理することです。税金の見込みは、適用できる特例も含めて税理士などに確認しましょう。
「不動産売却王」の無料査定も、現在の資産価値を知るための材料として活用できます。売却・保有・住み替えを比較し、ご自身に合う選択を考えてみてはいかがでしょうか。
「不動産売却王」は、物件情報を入力するだけで自動査定が受けられる無料サービスです。難しい手続きは不要で、スマホからでもかんたんに使えます。査定を受けたからといって、売却を急ぐ必要はまったくありません。