2026年2月8日投開票の衆議院議員選挙では、住宅や土地、不動産の取得や利用に関わる公約について、各党がそれぞれの考え方を示しています。
不動産は、住まいとしての役割に加え、資産や生活基盤としても多くの人に関係する分野です。本記事では、今回の衆院選に向けて示されている不動産に関係する公約や主張を整理し、その全体像を確認します。
今回の不動産分野における主な論点
各党の公約を見ていくと、不動産分野の論点はおおよそ次の4つに整理できます。
- ・家賃・住宅費の支援
賃貸住宅に住む人の負担軽減や、賃貸市場への影響に関わる論点
- ・投機・空室への対応
投資目的の不動産取引や、空き家・空室の扱いに関する論点
- ・外国人の不動産取得と所有者把握
取得ルールや所有者の実態把握、管理体制に関わる論点
- ・地方分散や都市政策
人口移動や住宅需要の偏りに関わる論点
以下では、これらの論点とどのように関わるかという視点で、各党の公約を見ていきます。
自由民主党|外国人の住宅・土地取得ルールの見直し
自由民主党は、外国人による住宅や土地の取得・所有について、法律やルールを見直すとしています。
主な内容
- ・外国人による住宅・土地取得の実態把握
- ・不動産の所有者情報を把握・管理する制度の整備
外国人による不動産取得を一律に制限するというよりも、取得や所有の状況を把握できる体制づくりを重視した内容で、「外国人の不動産取得と所有者把握」という論点に関わる公約です。
中道改革連合|若者・学生向けの住宅支援
中道改革連合は、住宅価格や家賃の上昇を背景に、賃貸住宅への支援を打ち出しています。
主な内容
- ・若者や学生を中心とした家賃補助
- ・住宅の提供や住居確保に向けた支援
住宅費負担の軽減を通じて、賃貸住宅に住む人の生活を支える内容で、「家賃・住宅費の支援」という論点に位置付けられます。
日本維新の会|副首都構想による都市機能の分散
日本維新の会は、住宅政策そのものではなく、都市政策を通じて不動産需要に影響を与える考え方を示しています。
主な内容
- ・首都機能の一部を地方に移す「副首都構想」
- ・大阪に加え、札幌や福岡などへの言及
都市機能や人の流れが変わることで、住宅需要や不動産市場に影響が及ぶ可能性があり、「地方分散や都市政策」という論点と関係する公約です。
国民民主党|家賃控除と空室税
国民民主党は、住宅費の負担軽減と不動産の有効活用を意識した公約を掲げています。
主な内容
- ・中低所得者向けの家賃控除制度
- ・投資目的の住宅を対象とした空室税の導入検討
賃貸に住む人の負担軽減と、空室の増加への対応を組み合わせた内容で、「家賃・住宅費の支援」と「投機・空室への対応」の両方に関わる論点です。
日本共産党|恒久的な家賃補助制度
日本共産党は、「住まいの確保」を重視し、家賃補助を中心とした住宅関連の公約を掲げています。
主な内容
- ・恒久的な家賃補助制度の創設
- ・家賃負担を軽減するための継続的な支援
賃貸住宅に住む人の生活の安定を目的とした内容で、「家賃・住宅費の支援」という論点に位置付けられます。
れいわ新選組|空き家・空室の活用と家賃補助
れいわ新選組は、空き家や空室の活用を軸に住宅関連の公約を示しています。
主な内容
- ・空き家や空室住宅を借り上げ、公共住宅として活用
- ・家賃補助制度の創設
既存の住宅ストックを活用する考え方が特徴で、「投機・空室への対応」と「家賃・住宅費の支援」に関わる論点です。
参政党|外国人の不動産取得規制
参政党は、外国人政策の一環として、不動産取得に関する規制を掲げています。
主な内容
- ・外国人総合政策庁の新設
- ・外国人による不動産取得の規制
- ・不法滞在対策と連動した土地・住宅管理
不動産の取得や所有を国の管理政策と結び付けて考える点が特徴で、「外国人の不動産取得と所有者把握」という論点に関わる公約です。
今回は扱っていない政党について
減税日本、ゆうこく連合、日本保守党、社民党、チームみらいなどの政党については、現時点で確認できる範囲では、今回の衆院選において不動産や住宅分野を主要な論点として前面に打ち出した公約は確認されていません。
これらの政党は、減税、社会保障、経済政策、制度改革などを中心に訴えており、不動産分野については、今後の公約追加や主張の具体化を待つ必要があります。
まとめ|選挙公約から見える不動産を巡る論点
今回の衆院選では、不動産や住宅を巡って、各党がそれぞれ異なる視点や問題意識を示しています。
家賃や住宅費の負担、空き家や投資目的の取引、外国人による不動産取得の扱い、都市や人口の在り方など、不動産を巡る論点は一つではなく、多面的に語られていることが分かります。
こうした公約を整理して見ることで、各党が不動産をどのような課題として捉えているのか、その考え方や方向性を把握することができます。今後の制度や市場環境を考えるうえで、背景として押さえておく価値はあるでしょう。
不動産の売却や住み替えを検討する際には、こうした議論の流れとあわせて、現在の市場価格や需要を把握しておくことが重要です。相場を知らないまま判断してしまうと、選択肢を狭めてしまう可能性もあります。
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