「10年固定で借りた住宅ローン。固定期間が終わったら、返済はどうなるのだろう」と気になっていませんか。固定期間選択型は、選んだ期間の金利を固定する仕組みです。完済まで同じ金利が続くわけではないため、終了後の条件を早めに確認しておくことが大切です。
終了後の金利は「引き下げ幅」まで確認
住宅ローンの金利は、銀行が設定する「基準金利」から、契約に応じた割引分を差し引いて決まるのが一般的です。例えば、基準金利が年3%で、割引分が2ポイントなら、実際に適用される金利は年1%になります。
仮に固定期間終了後、基準金利が年3.5%に上がり、割引分も1.5ポイントに縮まると、適用金利は年2%になります。このように、基準金利の上昇と割引の縮小が重なると、返済負担が想定以上に増える可能性があります。
実際に三菱UFJ銀行では、当初の固定期間と終了後で引き下げ幅が異なるコースを案内しています。ただし、現在の新規契約向けの条件が、過去に借りたローンへそのまま適用されるわけではありません。
三菱UFJ銀行「住宅ローン金利」
借入先には、終了日、終了後の引き下げ幅、変動金利への移行条件、再び固定金利を選ぶ場合の手続き期限を確認しましょう。将来の適用金利が未確定なら、現在の金利を前提とした返済額の試算を依頼すると、家計への影響をつかみやすくなります。
借り換えは諸費用を含めて比較する
借り換え先の金利が低くても、必ず得になるとは限りません。銀行の手数料や登記費用などがかかり、ローン残高や残りの返済期間によって、利息を減らせる金額も異なります。
三井住友銀行「WEB申込専用借り換えローン」
比較するのは、今のローンを続けた場合の残りの返済総額と、借り換え後の返済総額に諸費用を加えた金額です。変動金利の場合は、金利が変わらない場合だけでなく、上昇した場合も試算しましょう。
近い将来に売却や繰り上げ返済を予定しているなら、その時点までに費用を回収できるかも重要です。「金利差が何%あれば得」と一律に判断せず、自分の予定に合った比較が必要です。
住宅ローン控除が残っている場合の注意点
控除期間が残っている人は、借り換え後も適用を受けられるか確認しましょう。国税庁は、元の住宅ローンの返済のための借り入れであることが明らかで、新しいローンが償還期間10年以上などの要件を満たす場合、引き続き控除を受けられるとしています。
ただし、借り換えても控除期間は延長されません。諸費用を含めて借り、借入額が借り換え直前の残高を上回る場合は、控除対象となる年末残高の計算にも注意が必要です。
国税庁「住宅ローン等の借換えをしたとき」
月々の返済額だけで安心しない
変動金利への借り換えで当面の返済額が下がっても、将来の金利上昇リスクは残ります。一部の商品には返済額の急増を抑える「5年ルール」「125%ルール」がありますが、利息の増加自体を抑える制度ではありません。商品や返済方法によっては適用されないため、契約条件を確認しましょう。
三菱UFJ銀行「住宅ローンの5年ルール・125%ルールとは?」
教育費や修繕費など、今後の支出も一緒に見直したいところです。繰り上げ返済をする場合も、急な出費に使える預貯金を残せるか検討しましょう。
住み続ける場合も、住み替える場合も早めに準備
固定期間の終了は、住宅費とこれからの暮らしを見直す機会です。借入先への相談と借り換えの比較を進め、無理なく返済を続けられる方法を考えましょう。
住み替えも選択肢にあるなら、ローン残高と自宅の売却見込額、売却費用を整理することが判断の出発点になります。「不動産売却王」の無料査定も、現在の資産価値を知る材料として活用できます。