法務省が、登記されていない「所有者不明建物」の実態調査に乗り出す方針です。
全国の自治体へのアンケートでは、回答した760自治体にある約3610万の建物のうち、2割強にあたる約800万戸が未登記だったとされ、全国では1000万を超える可能性があると推計されています。
未登記の問題は行政だけの話ではありません。実家を相続した方や、古い住宅・空き家を所有している方にとっても確認しておきたいテーマです。
「固定資産税を払っている=登記済み」とは限らない
建物を所有していると固定資産税が課税されるため、「税金を払っているのだから登記もされているだろう」と考える方もいるかもしれません。
しかし、元情報にもあるように、登記されていなくても自治体が建物を把握し、課税台帳に記載しているケースがあります。
つまり、固定資産税の課税と法務局の不動産登記は別の仕組みです。
特に昔から所有している実家や、親・祖父母から引き継いだ建物については、一度登記内容を確認してみる価値があります。
未登記の建物は売却時にも問題になりやすい
不動産を売却するときは、買主が「誰から、どの不動産を取得するのか」を明確にする必要があります。
ところが建物が未登記だったり、登記されていても亡くなった親や祖父母の名義のままだったりすると、売却を進める前に登記関係の整理が必要になる場合があります。
そのため「まだ売るつもりはない」という段階でも、自宅や実家について、土地だけでなく建物の登記がどうなっているかを確認しておくと安心です。
相続登記はすでに義務化されています
不動産の所有情報を明確にするための制度整備はすでに進んでいます。
2024年4月1日から相続登記が義務化されました。相続によって不動産を取得したことを知った相続人は、原則としてそのことを知った日から3年以内に相続登記を申請する必要があります。
また、義務化以前に発生した相続も対象です。2024年4月1日より前に相続したことを知っていた未登記の不動産については、原則として2027年3月31日までが期限となります。
正当な理由なく義務に違反した場合には、10万円以下の過料が科される可能性があります。
住所・氏名が変わった場合の登記も義務に
さらに2026年4月1日からは、不動産の登記名義人について住所や氏名・名称が変わった場合の変更登記も義務化されています。
変更日から2年以内に登記する必要があり、正当な理由なく義務に違反した場合は5万円以下の過料の対象となる可能性があります。
一方、所有者の負担を軽減する仕組みとして「スマート変更登記」も始まっています。あらかじめ必要な情報を申し出ておけば、住所等の変更を法務局が確認して職権で変更登記を行う仕組みです。
実家や空き家は「売る前」から登記の確認を
今回のニュースをきっかけに確認したいのは、所有している不動産の登記が現在の状況と合っているかどうかです。
特に、相続した実家、長期間所有している古い住宅、空き家、親や祖父母が建てた建物などは、早めに確認しておくとよいでしょう。
なお、未登記建物の表題登記など、土地・建物の調査や測量を必要とする表示に関する登記については、土地家屋調査士が専門家となります。相続など権利に関する登記については司法書士や弁護士への相談が考えられます。
不動産を売却する予定がなくても、「誰の名義なのか」「土地と建物の両方が登記されているか」「住所や氏名は現在の情報になっているか」を確認しておくことは、将来の相続や売却をスムーズにするためにも大切です。
不動産売却王の無料査定も、すぐに売却するためだけではなく、登記状況を確認する機会とあわせて現在の資産価値を把握し、今後の保有・活用・売却を考えるための材料として活用できます。
独自情報の引用元
・法務省「相続登記の申請義務化について」
・法務省「住所等変更登記の義務化」
・法務省「スマート変更登記のご利用方法」
・法務省「相続登記の申請義務化特設ページ(相談先)」
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