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「相続」カテゴリー記事の一覧です

デジタル遺言で自宅の相続に備えるには?AIの活用と新制度の注意点

相続

「自分に万一のことがあったら、自宅は誰に引き継いでほしいか」。そんな希望を形にする遺言にも、デジタル化が進んでいます。AIによる草案作成や公正証書遺言のリモート作成は、準備の負担を軽くする選択肢です。ただし、アプリに入力するだけで、有効な遺言が完成するわけではありません。

AIは財産と希望を整理する入口に

「AIユイゴンWell-B」は、AIとの対話などを通じて財産や家族への思いを整理し、遺言の草案を作成できるアプリです。ただし、草案自体に法的効力はなく、有効な遺言にするには法律で定められた方式に従う必要があります。

税理士法人レガシィ「AIユイゴンWell-B」

不動産がある場合は、「自宅を妻に残したい」といった希望とともに、登記事項証明書や固定資産税の課税明細書を準備すると、公証人などへの相談が進めやすくなります。共有名義なら自分の持分も確認し、AIがまとめた内容と資料を照合しましょう。

日本公証人連合会「遺言」

公正証書遺言はリモート作成も可能

2025年10月から、公正証書の作成手続きのデジタル化が始まりました。遺言者が希望し、公証人が相当と認めた場合には、ウェブ会議で公正証書遺言を作成できます。

誰でも無条件に利用できるわけではありません。本人確認や判断能力、本人の真意を適切に確認できるかなどを、公証人が判断します。また、証人2人が必要で、推定相続人などは証人になれません。

パソコンやカメラなどに加え、電子サイン用の機材も必要です。利用できる環境や必要書類は、早めに公証役場へ確認しましょう。費用は財産を受け取る人ごとの価額などで変わるため、リモート方式でも事前の見積もりが大切です。

日本公証人連合会「公正証書」

新しい「保管証書遺言」は施行時期に注意

2026年6月に成立・公布された改正法では、電子データなどで作成した遺言を法務局で保管する「保管証書遺言」の創設が決まりました。

法務省によると、この制度に関する改正は、2026年6月24日の公布日から3年以内に政令で定める日に施行されます。すでに始まっている公正証書のデジタル化とは別の制度です。「スマホに文章を保存すれば遺言になる」と受け取らず、利用開始時期と正式な手続きを確認する必要があります。

法務省「民法等の一部を改正する法律」について

自宅の相続では「誰に残すか」と「資金」を考える

不動産は預貯金のように分けにくい財産です。例えば、自宅を配偶者に残したい場合は、子どもに引き継ぐ預貯金なども含めて、財産全体の分け方を考えましょう。

また、遺言があっても、一定の相続人に保障される「遺留分」への配慮は欠かせません。遺留分を侵害すると金銭の支払いを求められる可能性があるため、自宅を受け取る人の資金面まで検討することが大切です。具体的な分け方は、弁護士などに相談しましょう。

家族を共有名義にすれば解決するとも限りません。将来の売却などで意見が分かれる可能性も踏まえ、住み続ける人や管理する人の希望を整理しておきたいところです。

遺言の準備は、まず所有不動産と家族の希望を把握することから始まります。不動産売却王の無料査定も、現在の価値を知る参考になります。ただし、売却価格の目安と相続税評価額は異なります。査定は判断材料の一つとし、法的な確認とあわせて、家族に合った引き継ぎ方を考えましょう。

法務省「相続法の改正」

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未登記建物対策が本格化へ|実家・空き家の売却前に確認したい登記のポイント

相続

法務省が、登記が十分に行われていない建物の実態把握と対策に乗り出しています。全国では対象となる建物が1000万を超える可能性があり、古い実家や空き家を所有している方にとっても無関係ではありません。政府も2026年6月の基本方針で、未登記建物の実態把握を進め、新たな制度を検討する方針を示しています。
内閣官房「所有者不明土地等対策の推進のための関係閣僚会議(第16回)」

未登記の問題は「役所の手続きが済んでいない」というだけではなく、売却や相続、災害時の復旧などにも影響する可能性があります。

「1000万超」はすべて完全な未登記建物ではない

2025年10月から2026年2月に760自治体を対象に行われた調査では、固定資産課税台帳上の約3610万建物のうち約800万件が「登記未了」で、割合は22.2%でした。全国では1000万件を超える可能性があるとされています。

ただし、この数字には建物そのものが表題登記されていないケースだけでなく、増改築部分の変更登記が済んでいないケースや附属建物の登記漏れなども含まれます。「全国に1000万棟以上の完全な未登記建物がある」という意味ではない点には注意が必要です。

建物を新築したら表題登記が必要

建物の表題登記は、所在地や種類、構造、床面積など、建物の物理的な状況を登記簿に記録する手続きです。法務局は、不動産の表示に関する登記について、原則として物理的状況が変わった日から1か月以内に申請する必要があると案内しています。
法務局「登記の申請を御検討されている皆さまへ」

表題登記など「表示に関する登記」は土地家屋調査士、所有権移転など「権利に関する登記」は司法書士が専門分野です。古い建物では、増築した部分だけ登記内容と現況が違っていることも考えられるため、まず現在の登記内容を確認することが大切です。

売却を考えるなら早めに登記状況を確認

未登記や登記内容と現況の不一致がある場合、売却までに追加の手続きが必要となり、買主側の融資や決済スケジュールにも影響する可能性があります。特に「親から相続した古い実家」「長期間使っていない空き家」「増築歴がある住宅」は早めに確認しておきたいところです。

登記事項証明書はオンラインで交付請求することもできます。手元の権利証や登記識別情報だけで判断せず、現在の登記事項と実際の建物の状態が合っているかを確認してみましょう。
法務局「登記事項証明書(土地・建物)、地図・図面証明書を取得したい方」

相続登記もあわせて確認を

2024年4月からは相続登記も義務化されています。相続で不動産を取得したことを知った日から3年以内の申請が原則です。2024年4月より前に発生した相続で未登記のものも対象となり、以前から相続したことを知っていた場合は原則として2027年3月31日までに申請する必要があります。
法務省「相続登記の申請義務化について」

実家を売却する予定がなくても、相続が重なれば権利関係の確認に時間がかかることがあります。将来の売却や活用を考えるうえでも、早めに整理しておく意味があります。
法務局「不動産登記申請手続」

査定と一緒に権利関係も整理しておこう

実家や空き家を売却するか、保有を続けるか迷っている場合は、現在の資産価値と登記状況の両方を把握しておくと判断しやすくなります。

無料査定は売却を決めた人だけが利用するものではありません。現在の価格を確認したうえで、売却、保有、活用のどれが適しているかを検討するための材料にもできます。

登記内容に不明点がある場合は、表示に関する登記は土地家屋調査士、権利に関する登記は司法書士、制度そのものについては管轄の法務局などに確認すると安心です。

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未登記建物が全国1000万超の可能性|実家や相続不動産の「登記」を確認しておきたい理由

相続

法務省が、登記されていない「所有者不明建物」の実態調査に乗り出す方針です。

全国の自治体へのアンケートでは、回答した760自治体にある約3610万の建物のうち、2割強にあたる約800万戸が未登記だったとされ、全国では1000万を超える可能性があると推計されています。

未登記の問題は行政だけの話ではありません。実家を相続した方や、古い住宅・空き家を所有している方にとっても確認しておきたいテーマです。

「固定資産税を払っている=登記済み」とは限らない

建物を所有していると固定資産税が課税されるため、「税金を払っているのだから登記もされているだろう」と考える方もいるかもしれません。

しかし、元情報にもあるように、登記されていなくても自治体が建物を把握し、課税台帳に記載しているケースがあります。

つまり、固定資産税の課税と法務局の不動産登記は別の仕組みです。

特に昔から所有している実家や、親・祖父母から引き継いだ建物については、一度登記内容を確認してみる価値があります。

未登記の建物は売却時にも問題になりやすい

不動産を売却するときは、買主が「誰から、どの不動産を取得するのか」を明確にする必要があります。

ところが建物が未登記だったり、登記されていても亡くなった親や祖父母の名義のままだったりすると、売却を進める前に登記関係の整理が必要になる場合があります。

そのため「まだ売るつもりはない」という段階でも、自宅や実家について、土地だけでなく建物の登記がどうなっているかを確認しておくと安心です。

相続登記はすでに義務化されています

不動産の所有情報を明確にするための制度整備はすでに進んでいます。

2024年4月1日から相続登記が義務化されました。相続によって不動産を取得したことを知った相続人は、原則としてそのことを知った日から3年以内に相続登記を申請する必要があります。

また、義務化以前に発生した相続も対象です。2024年4月1日より前に相続したことを知っていた未登記の不動産については、原則として2027年3月31日までが期限となります。

正当な理由なく義務に違反した場合には、10万円以下の過料が科される可能性があります。

住所・氏名が変わった場合の登記も義務に

さらに2026年4月1日からは、不動産の登記名義人について住所や氏名・名称が変わった場合の変更登記も義務化されています。

変更日から2年以内に登記する必要があり、正当な理由なく義務に違反した場合は5万円以下の過料の対象となる可能性があります。

一方、所有者の負担を軽減する仕組みとして「スマート変更登記」も始まっています。あらかじめ必要な情報を申し出ておけば、住所等の変更を法務局が確認して職権で変更登記を行う仕組みです。

実家や空き家は「売る前」から登記の確認を

今回のニュースをきっかけに確認したいのは、所有している不動産の登記が現在の状況と合っているかどうかです。

特に、相続した実家、長期間所有している古い住宅、空き家、親や祖父母が建てた建物などは、早めに確認しておくとよいでしょう。

なお、未登記建物の表題登記など、土地・建物の調査や測量を必要とする表示に関する登記については、土地家屋調査士が専門家となります。相続など権利に関する登記については司法書士や弁護士への相談が考えられます。

不動産を売却する予定がなくても、「誰の名義なのか」「土地と建物の両方が登記されているか」「住所や氏名は現在の情報になっているか」を確認しておくことは、将来の相続や売却をスムーズにするためにも大切です。

不動産売却王の無料査定も、すぐに売却するためだけではなく、登記状況を確認する機会とあわせて現在の資産価値を把握し、今後の保有・活用・売却を考えるための材料として活用できます。

独自情報の引用元

・法務省「相続登記の申請義務化について」
・法務省「住所等変更登記の義務化」
・法務省「スマート変更登記のご利用方法」
・法務省「相続登記の申請義務化特設ページ(相談先)」

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路線価5年連続上昇で相続にも影響 「実家をどうするか」を早めに考えたい理由

相続

-2026年の路線価は、全国の標準宅地の平均で前年比2.9%上昇し、5年連続のプラスとなりました。東京都では平均9.4%上昇するなど、都市部を中心に地価上昇が続いています。

土地の価値が上がることは所有者にとって歓迎できる面がある一方、相続を考える家庭では注意も必要です。評価額の上昇によって相続税の負担が重くなり、「実家はあるけれど、納税資金をどう確保するか」という問題につながる可能性があるからです。

路線価が上がると相続税にも影響する

路線価とは、道路に面する標準的な宅地1平方メートル当たりの価額で、主に相続税や贈与税を計算するときの土地評価に使われます。

国税庁によると、路線価は毎年1月1日時点を評価時点とし、地価公示価格などを基に、その80%程度を目途に設定されています。実際の土地評価では、土地の形状や奥行きなどに応じた補正も行われるため、「路線価×面積」がそのまま課税額になるわけではありません。

それでも路線価の上昇が続けば、同じ土地を所有していても相続時の評価額が以前より高くなることがあります。現金がそれほど多くなく、資産の大部分を自宅や実家などの不動産が占める家庭では、相続税を納めるための現金をどう準備するかが課題になりやすくなります。

地価上昇は全国一律ではない

今回の特徴は、東京など大都市圏の上昇が目立つ一方、地域による差も大きいことです。

都心ではオフィス需要や海外投資マネーなどを背景に地価上昇が続き、その影響が周辺住宅地にも広がっています。一方、人口減少が進む地方や郊外では、同じ県内でも駅周辺と郊外で動きが異なるなど、不動産価格の二極化が進んでいます。

そのため「全国の路線価が上がったから、自分の実家も高く売れる」と単純に考えることはできません。路線価は相続税評価の基準であり、実際の売却価格とは別物です。立地、土地の形状、前面道路、建物の状態、周辺の取引状況などによって市場価格は変わります。

相続が発生する前に「価値」と「選択肢」を確認する

実家の相続を考えるときに大切なのは、すぐ売却するかどうかを決めることではありません。

まずは「現在どのくらいの資産価値があるのか」「相続した場合に維持できるのか」「誰かが住む予定はあるのか」を家族で整理しておくことです。

相続後に空き家となれば、固定資産税や修繕、草木の管理なども必要になります。一方で、将来的な利用予定があるなら、急いで手放す必要はありません。

路線価が上昇している今だからこそ、相続税評価と実際の市場価格の両方を確認しておくことが重要です。国税庁では、路線価が設定されていない地域については固定資産税評価額に一定の倍率を掛ける「倍率方式」で評価するとしています。

実家や土地を所有している方は、相続が発生してから慌てて判断するのではなく、一度現在の価値を把握してみるのも一つの方法です。不動産売却王の無料査定も、「売るため」だけではなく、家族で今後の資産について話し合うための参考材料として活用できます。

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リバースモーゲージは本当に最適?自宅を活用する前に知っておきたい選択肢

相続

「年金だけでは生活にゆとりがない」「住宅ローンの返済負担を少しでも軽くしたい」。そんな悩みを抱えるシニア世代を中心に、近年注目されているのが「リバースモーゲージ」です。

簡単にいえば、自宅に住み続けたまま、その価値を担保にお金を借りる仕組みです。
毎月支払うのは利息だけで済むため、月々の負担を抑えられるのが最大の特長といえます。
元本は契約者が亡くなった後に自宅を売却する、または相続人が一括返済する形で精算するのが基本です。

ただし商品によっては、契約期間が満了したときや、担保評価が下がって借入額を下回ったときなどに、存命中でも返済を求められる場合があります。
住み慣れた家を手放さずに資金を確保できる魅力的な制度ですが、仕組みを十分に理解したうえで検討することが大切です。

利用が増えている背景とは

住宅金融支援機構のリバースモーゲージ型住宅ローン【リ・バース60】は、累計の申込件数が1万件を超えるまでに広がっています(2025年度の単年度実績は前年度を下回っており、年度ごとの増減はあります)。背景には、高齢者世帯の増加や物価上昇、年金だけでは生活費に不安を感じる人が増えていることが挙げられます。

なお、ひと口にリバースモーゲージといっても、大きく2つのタイプがあります。
住宅金融支援機構と提携した【リ・バース60】は「住宅ローン」に位置づけられ、住宅の購入・建築、リフォーム、住宅ローンの借り換えなど住まいに関する用途に限定されます。

一方、銀行などが独自に扱うリバースモーゲージは、生活費や医療・介護費用など幅広い用途に使える商品もあります。
「老後の生活資金に充てたい」のか「住宅ローンの負担を軽くしたい」のかによって、選ぶべき商品が変わる点に注意が必要です。

利息負担は想像以上に大きくなることも

リバースモーゲージは毎月の返済が軽くなる一方で、借入期間が長くなるほど支払う利息は増えていきます。

特に近年は日本銀行の金融政策の変化に伴い、住宅ローンやリバースモーゲージの金利も上昇傾向にあります。
金利タイプは金融機関や商品によって変動金利・固定金利の両方があります。変動金利を選んだ場合、将来的に金利が上がれば毎月の利息負担も増える可能性があるため、契約前にどちらの金利タイプかを必ず確認しましょう。

さらに、平均寿命より長く生活する場合は、その分だけ利息を支払い続けることになります。現在の家計だけでなく、10年後、20年後の生活まで見据えて検討することが重要です。

「売らずに借りる」だけが選択肢ではない

リバースモーゲージは、自宅に住み続けながら資金を確保できる便利な制度ですが、すべての人に最適とは限りません。

例えば、お子さまが独立して広い住宅が不要になった場合は、自宅を売却して住み替えることで、住宅ローンを完済し、手元に資金を残せるケースもあります。

また、地方都市では都市部ほど地価が高くない地域もあるため、担保評価額が希望する借入額に届かないこともあります。一方で、近年の不動産市場では地域によって住宅価格が堅調に推移しているエリアもあり、「思っていたより高く売れる」というケースも少なくありません。

岡山市をはじめとする地方都市でも、交通利便性の高い住宅地や人気エリアでは需要が安定しているため、現在の資産価値を把握することは今後の住まい方を考えるうえで大きな判断材料になります。

まずは自宅の「今の価値」を知ることから始めよう

リバースモーゲージを利用するか、それとも住み替えや売却を検討するかは、ご家庭の状況によって最適な答えが異なります。

だからこそ、最初に行いたいのが「現在の自宅がいくらくらいの価値なのか」を知ることです。資産価値が分かれば、借り入れと売却のどちらが自分に合っているのかを冷静に比較しやすくなります。

将来の生活設計や相続も見据えながら、焦って結論を出す必要はありません。まずは客観的な査定を受け、自宅の資産価値を把握することが、納得のいく住まいの選択につながります。

不動産売却王では、お住まいの地域や物件の条件から、おおよその相場を確認できる「相場チェック」をご利用いただけます。
「今すぐ売却する予定はない」という方でも、現在の資産価値の目安を知ることは将来の選択肢を広げる第一歩です。

なお、相場チェックで分かるのはあくまで参考価格です。実際の売却可能額は、建物の状態や周辺の取引状況によって変わります。より正確な金額を知りたい場合は、不動産会社の査定をご利用ください。

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親が施設に入ったら、実家はどうする?「そのうち考えよう」が招くリスクと、売却を考えるベストタイミング

相続

元気なうちに施設を選ぶ人は、まだ少数派

介護施設や高齢者向け住宅への入居を考えるとき、多くの人は「もう限界」「体が動かなくなった」というタイミングで決断します。「元気なうちから将来を見据えて施設を選ぶ」という方はまだ少数派で、現実には要介護状態になってから、あるいは急な入院をきっかけに施設探しが始まるケースが大半です。

そうした状況で見落とされがちなのが、「施設に移った後、自宅をどうするか」という問題です。本人や家族が施設への移行でバタバタしているうちに、かつての我が家はひっそりと「空き家」になっていきます。

サービス付き高齢者向け住宅という選択肢が広がっている

近年、高齢者の住まいの選択肢として「サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)」が注目されています。バリアフリー対応の賃貸住宅に、安否確認や生活相談のサービスが義務付けられており、有料老人ホームより費用を抑えられる点が特徴です。

自立期から入居できる施設では、外出・外泊の自由度が高く、「家に近い暮らし」を続けながら見守りも受けられます。介護が必要になってもそのまま継続して住み続けられる施設も増えており、「終の棲家」として選ぶ人が増えています。子どもがいないおひとりさまの高齢者にとっても、安心できる選択肢になりつつあります。

こうした施設の充実は、「元気なうちに住まいを整える」という動きを後押ししています。そしてそれは同時に、「これまでの自宅をどうするか」という問いを、以前より早い段階で突きつけることにもなります。

空き家になった実家が抱えるリスク

親が施設に移り、実家が空き家になると、さまざまなコストとリスクが静かに積み上がっていきます。

① 維持費は年間20万〜95万円

空き家の年間維持費は、固定資産税・都市計画税に加え、草刈りや定期的な換気・清掃、修繕費などを合わせると、年間20万〜95万円程度が目安とされています(出典:ALSOK「空き家の維持費はいくら必要?」)。誰も住んでいない家でも、所有している限り費用は発生し続けます。

② 放置すると固定資産税が最大6倍に

管理が不十分な空き家は、自治体から「特定空き家」に指定されるリスクがあります。指定を受けると、土地の固定資産税の軽減措置(200㎡以下で評価額1/6)が外れ、税額が最大6倍に跳ね上がる可能性があります(空家等対策の推進に関する特別措置法・国土交通省)。地方の古い一戸建てでも、このリスクは他人事ではありません。

③ 地方では売りたくても売れなくなる

地方都市では、少子高齢化と人口流出により住宅需要が年々縮小しています。今は売れる状態の物件でも、5年・10年後には買い手がつかない、あるいは値段がつかないという状況に陥るリスクがあります。空き家のまま放置して老朽化が進むほど、売却額は下がり、最悪の場合は「引き取り手がいない」ということにもなりかねません。

「3,000万円特別控除」には期限がある

自宅を売却する際に重要な税制上の優遇措置として、居住用財産の3,000万円特別控除があります。これは、マイホームを売って譲渡益が出た場合に、最大3,000万円まで所得から控除できる制度です。

ただし、この控除には期限があります。住まなくなった日から3年を経過する年の12月31日までに売却しなければ、原則として適用できません(出典:国税庁「No.3302 マイホームを売ったときの特例」・「No.3314 過去に居住していたマイホームを売ったとき」)。親が施設に入居した年を起点に、時計は動き始めています。

施設入居後しばらく経ってから「そろそろ売ろうか」と動き出すと、この3年という期限をうっかり過ぎてしまうケースも少なくありません。税制上のメリットを活かしたいなら、入居後なるべく早い段階で売却の検討を始めることが大切です。なお、具体的な適用要件は状況によって異なりますので、税理士や不動産会社への相談を合わせておすすめします。

「決断できない」気持ちも、ごく自然なこと

親が長年暮らした家を手放すことに、感情的な抵抗を感じるのは当然のことです。「まだ元気に戻ってくるかもしれない」「思い出の詰まった家だから」という気持ちは、多くのご家族が持っています。

だからこそ、いきなり「売る・売らない」を決めようとするよりも、まず「今の市場でいくらで売れるのか」を知るところから始めてみるのがおすすめです。査定額を知ることは、決断を急かすものではありません。選択肢の幅を知るための、最初の一歩です。

まずは「今の価値」を知ることから

不動産の価値は、市場の動向や建物の状態によって変化します。「地方だから価値がない」と思い込んでいても、査定してみると意外な金額になることもあります。逆に、早めに動かないと価値が下がり続けるケースもあります。

まずは気軽に現状を把握することから始めてみませんか。不動産売却王なら、ネットで簡単に自動査定が完結します。訪問不要で、物件情報を入力するだけで目安の金額をすぐに確認できます。「今すぐ売る」と決めていなくても、情報収集の入口として気軽にご活用ください。

※本記事で紹介した税制上の特例は、適用要件が個別の状況によって異なります。具体的なご判断は税理士・不動産会社にご相談ください。

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親の家、どうする? 相続と不動産のリアルな話

相続

知っておきたい「相続と不動産」の基本

人が亡くなったとき、残された財産は配偶者や子どもなどの相続人に引き継がれます。これが「遺産相続」です。

財産といっても、現金や預貯金だけではありません。自宅の土地・建物といった不動産、株式などの有価証券、そして借金などの債務も含まれます。相続の手続きには、死亡届の提出から始まり、相続人の調査、遺産分割協議、金融機関での口座解約や名義変更など、さまざまなステップがあります。戸籍謄本や印鑑証明といった書類もひと通り必要です。

相続税については、財産の総額が一定額(基礎控除:3,000万円+600万円×法定相続人数)を超えた場合にのみかかります。国税庁のデータによると、2024年に相続税の課税対象となったのは死亡者全体の約10.4%。つまり、約9割の方には相続税がかかっていない計算です。

ただ、「相続税がかからないから安心」かというと、話はそう単純ではありません。

今、日本は「大相続時代」に入っている

高齢化が進む日本では、相続の件数が年々増え続けています。

2024年の死亡者数は約160万人。団塊世代が全員75歳以上の後期高齢者となった今、資産が次の世代に引き継がれる「大相続時代」が本格的に始まっています。

こうした流れを受けて、不動産の売却理由として「相続」を挙げる割合が急増しています。LIFULL HOME’Sの調査によると、不動産売却の査定依頼に占める相続関連の割合は、2019年の15.9%から2025年には25.0%にまで拡大。今や4件に1件が相続をきっかけにした売却となっています。

そして、相続で引き継いだ不動産の約7割が、売却査定の時点ですでに空き家になっているというデータもあります(オープンハウスグループ調べ)。

地方都市への影響——「売りたくても売れない」が現実になる前に

この問題が特に深刻なのが、地方都市です。

LIFULL HOME’Sのデータでは、相続を理由とした不動産売却の割合が最も高い都道府県は島根県(35.6%)、愛媛県(35.1%)、佐賀県(34.9%)と、西日本の地方圏が上位を占めています。

背景にあるのは、地方特有の構造的な問題です。若い世代が都市部へ流出し、地元に残った親世代が高齢化。親が亡くなったり施設に入居すると、誰も住まない実家だけが残される——そんなケースが地方では急増しています。

総務省の調査では、全国の空き家は2023年時点で約900万戸、空き家率は13.8%と過去最高を更新しました。地方圏ではさらに高く、和歌山県・徳島県では21.2%に達しています。

そして、空き家が増えると何が起きるか。売りに出される物件が増える一方で、買い手が増えない——需給バランスが崩れ、地方の不動産価格への下落圧力が強まります。「売りたくても売れない」「価格を下げても買い手がつかない」という状況が、地方では現実のものになりつつあります。

今後、どんな流れが予想される?

高齢化はこれからも進み、相続件数の増加は続きます。地方を中心に売却物件の供給が増え続ける一方で、人口減少により需要の回復は見込みにくい状況です。

また、2023年12月には空家等対策特別措置法が改正され、管理が不十分な空き家は固定資産税の優遇措置(住宅用地特例)の対象外となりました。放置すれば税負担が増すリスクも現実になっています。

さらに、2024年4月からは相続登記が義務化されています。相続した不動産は3年以内に登記が必要で、手続きを放置すると過料の対象になる場合があります。「とりあえず様子見」という選択肢が、以前より取りにくくなっています。

公的推計では、2043年には全国の空き家率が25%前後に達する可能性も指摘されています。今後、地方の不動産は「売ろうと思ったときには売れない状況」に近づいていくリスクを抱えています。

「今の価値」を知ることが、最初の一歩

「すぐに売らなければいけない」というわけではありません。ただ、相続した不動産をどうするか悩んでいる方や、将来的な売却を考えている方にとって、「今の価値がいくらなのか」を知ることは、とても大切な出発点になります。

不動産売却王は、スマホやパソコンから手軽に自動査定が受けられる無料サービスです。まずは気軽に試してみて、現状を把握するところから始めてみてはいかがでしょうか。

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※本記事は公開情報をもとに作成しています。相続手続きや税金については、専門家(税理士・司法書士など)へのご相談をあわせておすすめします。

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親が亡くなったあとに必要な手続きと住まいのこれから 居住用マンションを持つ家庭が知っておきたいこと

相続

親が亡くなったあとに起こる手続きの流れ

親が亡くなると、短い期間のなかで多くの手続きが必要になります。
まず行うのは死亡届の提出です。日本では、死亡を知った日から7日以内に市区町村へ死亡届を提出し、火葬許可の申請も行います。実際には葬儀社が手続きを代行するケースも多く見られます。

その後は、生活に関わるお金の整理が始まります。遺族年金の申請や生命保険の請求などが代表的です。年金は申請してから支給まで数か月かかることもあり、当面の生活費の見通しを立てておくことが大切です。

また、亡くなった人に確定申告が必要な収入があった場合は、死亡から4か月以内に「準確定申告」を行います。さらに、相続税がかかる場合は、死亡を知った日から10か月以内に申告と納税を行う必要があります。

銀行口座と支払いの変化

亡くなったことを金融機関が把握すると、預金口座は凍結されます。これは相続人の一部が勝手に引き出してしまうことを防ぐための仕組みです。

口座が凍結されると、自動引き落としで支払っていた料金も止まります。
電気・ガス・水道、クレジットカード、家賃などは名義変更や支払い方法の変更が必要になります。

日常生活に直結する部分でもあるため、家族の中で誰が対応するかを早めに決めておくと安心です。

相続の話し合いと財産の確認

葬儀や法要が一段落すると、相続についての話し合いが始まります。
まず必要になるのは、相続人を確認することです。故人の出生から死亡までの戸籍を集め、誰に相続権があるのかを確定します。

離婚や再婚がある場合でも、子どもはすべて平等に相続権を持ちます。
そのうえで、預金・不動産・保険などの財産を確認し、借入金やローンも含めて整理します。

相続人全員で分け方が決まったら、「遺産分割協議書」を作成します。
これは銀行口座の解約や不動産の名義変更などで必要になる大切な書類です。

もし借金が財産より多い場合は、相続開始を知ってから3か月以内であれば家庭裁判所で相続放棄を申し立てることもできます。

マンションを相続したときに起きやすい悩み

近年よく聞かれるのが、親の住まいを相続したあとにどうするかという問題です。

特にマンションの場合、次のようなケースが少なくありません。

・相続人がすでに別の住まいを持っている
・兄弟姉妹で共有になる
・遠方で管理が難しい

住む予定がないまま所有していると、管理費や修繕積立金、固定資産税などの負担が続きます。築年数が進むほど修繕費も増え、売却のタイミングが難しくなることもあります。

また、名義変更が完了していない状態では、売却や活用が進められないこともあります。相続手続きを早めに進めておくことが大切です。

これから考えておきたい住まいの選択

親の住まいを引き継ぐかどうかは、家族にとって大きなテーマです。
住み続けるのか、賃貸として活用するのか、それとも売却するのか。選択肢はいくつかあります。

ただ、マンション市場を見ると、築年数が進むほど買い手の条件は変わりやすくなります。早めに状況を把握しておくことで、将来の選択肢を広く持つことができます。

もし「今すぐではないけれど、いずれどうするか考えたい」と感じている場合は、まず現在の価格を知るところから始めるのも一つの方法です。資産価値を把握しておくことで、家族の話し合いも進めやすくなります。

親の死後は多くの手続きに追われますが、住まいのことは長く関わるテーマです。少し落ち着いたタイミングで、これからの住まいについて家族で話し合ってみるとよいかもしれません。

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以前より身近になった相続税、その背景とは

相続

相続税というと、「資産家だけが支払うもの」というイメージを持っている方も多いかもしれません。
ところが現在、日本では相続税収が増え続けており、2025年度は3.6兆円台と過去最高を更新する見通しとされています。

この背景にある大きな理由の一つが、2015年の相続税法改正です。
この改正によって、相続税の基礎控除額は、

・改正前:5,000万円+法定相続人1人あたり1,000万円
・改正後:3,000万円+法定相続人1人あたり600万円

へと引き下げられました。

制度として「課税される人の範囲を広げる」方向に変更されたことが、相続税が身近になった大きな要因です。

地価上昇と少子化が押し上げる相続税負担

もう一つ見逃せないのが、不動産価格の上昇です。
相続税では、不動産は一定の評価方法に基づいて評価されますが、地価の上昇によって、同じ不動産でも評価額が以前より高くなるケースが増えています。

加えて、少子化による相続人の減少も影響しています。
以前は兄弟姉妹で分けていた財産を、現在は1人、または2人で引き継ぐ家庭が増えています。

その結果、1人あたりの相続財産が増え、相続税が発生しやすい状況が生まれています。

国税庁の公表データを見ても、相続税が課税される人の割合は、改正前と比べて約2倍に拡大しています。
「必ず支払う税金ではないものの、決して珍しいものではなくなった」
これが、現在の相続税の実態です。

地方都市の不動産に起きている変化

こうした制度や環境の変化は、地方都市にも確実に及んでいます。

特に、

・駅に近い住宅地
・昔から所有している土地
・小規模な貸家やアパート

といった不動産は、所有者の感覚以上に評価額が高くなっていることがあります。

一方で地方では、「不動産はあるが、現金はそれほど多くない」というご家庭も少なくありません。
そのため、相続税が発生した際に、納税資金をどう確保するかが大きな課題になりやすいのです。

大切なのは将来の変化に備えた早めの準備

相続税の制度は、社会状況に応じて見直されることがあります。
その方向性を正確に予測することはできませんが、少子高齢化が進む中では、条件が緩和されることを期待するより、負担が増える可能性も想定しておく方が現実的と言えるでしょう。

特に不動産は、

・評価額がどの程度なのか
・実際に売却した場合、いくらくらいになるのか

といった情報を把握していないまま相続を迎えると、選択肢が限られてしまうことがあります。

だからこそ、制度の先行きを待つのではなく、
今のうちに自分の不動産の状況を把握し、将来に備えておくことが重要になります。

※相続税に関する具体的な判断や対策については、最終的な判断は、必ず専門家の指示を仰いでください。

不動産売却は将来の選択肢を増やすための判断

不動産を売却することは、「もう住まないから仕方なく手放す」という消極的な理由だけではありません。
相続税への備えとして現金化することで、

・納税に対する不安を減らす
・家族に金銭的な負担を残しにくくする
・将来の管理や修繕のリスクを軽くする

といった、前向きな効果も期待できます。

迷っている段階だからこそ、冷静に判断できる今のうちに考えておくことが、結果的に家族の安心につながります。

まずは「今いくらか」を知るところから

不動産無料査定サービス「不動産売却王」は、簡単な入力だけで不動産の相場を確認できるサービスです。
売却を決めていなくても、現状を把握するだけでも問題ありません。

相続税が特別なものではなくなった今、
後悔しないための準備として、まずは「いまの価値」を知るところから始めてみてください。

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