住宅ローンの金利が上昇する局面では、変動金利で返済中の方にとって「毎月いくら増えるのか」は気になるところです。ただ、重要なのは金利の先行きを当てることではありません。金利が上がった場合でも家計を維持できるか、あらかじめ確認しておくことです。
まずは「金利が上がった場合」の返済額を試算
住宅ローンは借入残高が大きく、残りの返済期間が長いほど、金利上昇の影響を受けやすくなります。
そこで役立つのが、現在の金利だけでなく、仮に2%、3%などに上昇した場合の返済額を試算する方法です。増えた返済額を毎月の収入から無理なく支払えるか、教育費や老後資金を確保できるかまで確認します。
余裕があるうちに返済増加分を貯蓄しておく、いわば「金利上昇への備え」をつくっておけば、急な家計負担にも対応しやすくなります。
「5年・125%ルール」があっても安心とは限らない
変動金利の元利均等返済では、金融機関や商品によって、返済額を原則5年ごとに見直す「5年ルール」や、見直し後の返済額を従来の125%以内とする仕組みがあります。
ただし、これは金利上昇分が免除される制度ではありません。金利が上がれば返済額に占める利息の割合が増え、元金の減り方が遅くなることがあります。急激な金利上昇時には未払利息が生じる商品もあります。
また、すべての住宅ローンにこのルールがあるわけではありません。実際に125%ルールを採用していない金融機関もあるため、自分の契約内容を確認しておきましょう。
元金均等返済や固定金利も選択肢
元金均等返済は、毎月一定額の元金を返していくため、元利均等返済より元金を早く減らしやすいのが特徴です。一方で、返済開始当初の負担は大きくなります。
固定金利に借り換えて返済額を安定させる方法もあります。たとえばフラット35は最長35年の全期間固定金利で、一定の条件を満たす住宅では最長50年のフラット50も利用できます。ただし、期間を延ばせば毎月の負担を抑えられる反面、総返済額が増える可能性があります。
住宅の「現在価値」も確認しておこう
返済計画を考えるときは、住宅ローンだけを見るのではなく、自宅の現在価値も確認しておくことをおすすめします。
たとえば「住宅を売った場合、ローンを完済できるのか」「住み替えて返済負担を軽くできるのか」が分かれば、選択肢は広がります。特に返済期間が長い方や退職後までローンが残る方は、将来の売却や住み替えも含めた資金計画が重要です。
金利が上がったからといって、慌てて繰り上げ返済や売却をする必要はありません。まずは住宅ローン残高、家計の余力、そして不動産の資産価値を整理すること。無料査定などで現在の売却可能額を把握しておくことも、今後の判断材料の一つになります。
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