これは不動産関連の法律や知識を盛り込んだミニドラマです。
物語形式で難解に思われがちな法律や知識を出来るだけ分かりやすく伝えています。
なお、このドラマで出てくる登場人物、団体等はフィクションです。
登場人物
- 佐藤さん(35歳・会社員・転勤で引っ越してきたばかり)
- 田中さん(不動産会社のベテラン担当)
「田中さん、ちょっといいですか…?」
梅雨も明けきらない7月の午後、佐藤さんは困った顔で不動産会社を訪れました。
「どうしました?」と優しく応じる田中さん。
「実は、今住んでいるマンションの家賃が高い気がして…。近所の似たような部屋はもっと安くなってるんです。でも契約のとき、『一定期間は家賃を下げられない』って特約をつけられたんです…。それでも、家賃の見直しってお願いできないんですか?」

「賃料減額をしない特約」は絶対なの?
田中さんは微笑んで言いました。
「佐藤さん、いいところに気づきましたね。実は、その特約…場合によっては無効になることがあるんです。」
「え!でも契約書にサインしちゃいましたよ?」
「はい。でもね、民法や借地借家法という法律では、たとえ当事者同士で『家賃を減額しない』って約束しても、周りの相場と比べて家賃が不相当に高くなった場合は、家賃の減額を求めることができるって定められているんですよ。」
「じゃあ、契約書のその特約って…?」
「契約時には有効でも、社会状況や近隣相場が大きく変わったら、その特約に縛られずに減額交渉が可能になります。だから、もし今の家賃が近隣より明らかに高いなら、一度貸主さんに相談してみるといいですよ。」
知っておくべき法律のポイント
実は今回のケース、こうした問題に関連する重要なルールが民法や借地借家法にしっかり書かれています。
たとえば、借地借家法第32条では、家賃が社会情勢により不相当に高額・低額となった場合、借主や貸主のどちらからでも賃料の変更請求が可能とされています。
だから、契約書の「減額しない特約」があっても、それがすべて有効とは限らないんですね。
賃料相場の調べ方
「じゃあ、どうやって今の家賃が高いか調べればいいんですか?」と佐藤さん。
「一番簡単なのは、インターネットの賃貸情報サイトで、近隣の似たような条件の部屋を検索して相場をチェックすることですね。それを基に、貸主さんと交渉する材料にするといいですよ。」
「なるほど、今は簡単に情報も手に入りますもんね。」
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ここで、もしこの記事を読んでいるあなたが「貸している側(賃貸人・大家さん)」なら、ちょっと気になる話かもしれません。
「借主から家賃の減額を求められたら…?」
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まとめ:借り手も貸し手も知っておきたい「賃料減額」と「次の一手」
佐藤さんのように、「契約で縛られているから」とあきらめる必要はありません。
一方で、大家さんも「賃料減額に応じる」だけでなく、将来を見据えてどうするか考えることが大切です。
賃貸経営を続けるか、売却を考えるか。
いざという時に備えて、行動の選択肢を持っておきましょう!