2025年の国勢調査で、日本の人口減少がこれまで以上に進んでいることが明らかになりました。人口の動きは、不動産の資産価値や売りやすさと深く関わっています。地方都市に不動産をお持ちの方が、その価値をどう守っていくかを一緒に考えてみます。
国勢調査が示した人口減少
総務省が公表した2025年国勢調査の速報値によると、日本の総人口は約1億2304万人となり、前回調査からの5年間でおよそ309万人(2.5%)減りました。減少した人数も割合も、調査開始以来で最も大きくなったと報告されています。
注目したいのは、人口が増えたのが東京都と沖縄県だけで、残る45道府県では減少した点です。これまで人口が増え続けてきた神奈川県や愛知県が戦後はじめて減少に転じ、埼玉県や千葉県も調査開始以来はじめてのマイナスとなりました。大都市圏でさえ人口を保ちにくくなりつつある、という変化が表れています。
さらに、全国の市町村のうちおよそ9割で人口が減ったとされ、減少率が1割を超える市町村も全体の3割近くに広がりました。人口減少は、もはや一部の地域に限った話ではなくなっています。
人口動態が映す不動産の価値
人口の増減は、その地域の不動産の価値にじわじわと影響していきます。住む人や働く人が増える地域では、住まいや土地への需要も底堅く保たれやすい一方、人口が減っていく地域では、買い手の数そのものが少しずつ細っていきます。
買い手が減ると、売り出してから成約までの期間が長くなったり、希望する価格で折り合いがつきにくくなったりすることがあります。これは物件そのものの良し悪しとは別に、地域の人口という土台が関わってくる部分です。
特に意識しておきたいのは、人口減少と高齢化が同時に進む住宅地です。かつて宅地として一斉に開発された地域では、住民の世代が一気に入れ替わる時期を迎えつつあります。同じエリアで売却を考える方が増えれば、売り物件が市場に多く出回り、買い手にとって選択肢が増える状況も生まれます。
価値を守るための備え
人口が減っていく流れそのものを、個人の力で変えることはできません。それでも、ご自身の不動産の価値を守るためにできることはあります。ここでは、立場を問わず取り入れやすい視点をお伝えします。
地域の動きを早めに知る
まず大切なのは、ご自身の不動産が建つ地域で、人口や世帯がどちらを向いているのかを知っておくことです。市区町村の人口推計や、周辺の開発・再整備の計画は、自治体の公表資料などから確認できます。情報を持っていること自体が、あわてず判断するための土台になります。
住まいを良い状態に保つ
建物は、手入れの行き届いた状態のほうが、買い手や借り手から見て安心材料になりやすいものです。反対に、長く使われないまま放置された空き家は傷みが進みやすく、価値の低下や管理上の問題につながることもあります。住んでいない不動産ほど、定期的な手入れや管理の目を向けておきたいところです。
選択肢を一つに絞らない
不動産には、住み続ける・貸す・売るという複数の道があります。保有を続ける場合にも、固定資産税や維持費といったコストは毎年かかります。それぞれの負担と見込みを並べて比べておくと、状況が変わったときにも動きやすくなります。
今の価値を定期的に確かめる
地価や需要は少しずつ動いています。今の価値を定期的に確かめておくと、いざというときに判断のタイミングを逃しにくくなります。査定は一社だけでは判断しづらいため、複数の視点で見比べることをおすすめします。同じ物件でも、依頼先によって評価の考え方や見込む価格が変わることがあるためです。
変化を見据えて
人口が減っていく時代は、不動産の価値の前提が少しずつ変わっていく時代でもあります。地域の変化に目を向け、できる備えを重ねておくことが、これからの資産を守る力になります。
今の価値を確かめる
価値を守る備えの第一歩として、不動産の無料査定サービス「不動産売却王」をご活用いただけます。住所など簡単な情報を入力するだけで、おおよその査定額を自動で確認できる仕組みです。売却するかどうかをまだ決めていない段階でも、まずは今の価値を知る、という使い方ができます。気になる方は、選択肢のひとつとして気軽に試してみてはいかがでしょうか。
※データの出典:総務省「2025年(令和7年)国勢調査」速報値 https://www.stat.go.jp/data/kokusei/2025/index.html