これは、不動産に関する法律や税金の知識を、物語形式でわかりやすくお伝えするミニドラマです。
登場する人物や団体はフィクションであり、実在のものではありません。
「ねぇ、パパ。ウチのローン、なんだかお得って言ってたじゃない?」
ある夏の夕暮れ、リビングで麦茶を飲みながら、娘がパパに問いかけました。
「そうだな、これまではね。」とパパ。
数年前、パパは変動金利型の住宅ローンを選びました。理由は、固定金利よりも低金利で、毎月の返済がラクになるからです。実際、金利は0.45%程度と低く、住宅ローン減税の控除率(0.7%)よりも低いため、控除額が利息を上回り「実質的に得をしている状態」――いわゆる“実質マイナス金利”とも呼ばれる状況が続いていました。
「マイナス金利ってなに?」と娘が首をかしげます。
「つまり、払う利息より税金の控除の方が大きいから、その分得をしてたってことさ。」とパパは説明しながら、少し曇った表情を浮かべました。
ただ、その「得していた状況」がこれから変わろうとしています。
今年の1月に日銀が政策金利を0.25%引き上げた影響で、7月から住宅ローン金利が上がり始めるのです。
「パパの借りてる銀行のローンも、金利が0.7%くらいになる予定なんだよ。」
そうなると、住宅ローン減税の控除率(0.7%)と同じ水準になり、これまでの「実質マイナス金利状態」の恩恵が薄れてしまうのです。なお、日銀の政策金利と住宅ローン金利は直接的には連動しませんが、市場全体の金利水準に影響を与えるため、今回の金利上昇にもつながっています。
「ってことは、これから毎月の返済が増えるの?」と娘。
「いや、すぐには増えないよ。ウチの銀行は5年ごとに返済額を見直す仕組みだから、しばらくは変わらない。でもね、利息の割合が増えるから、元本が減りづらくなるんだ。」
そう、金利が上がると、たとえ月々の返済額が変わらなくても、利息の占める割合が増え、元本がなかなか減らず、最終的な総返済額が増えてしまうのです。
パパはため息をつきながら「だから、夏までにちゃんと確認しないとね。」とつぶやきました。

この夏、家計を守るために確認しておきたいポイント
・今の住宅ローンの適用金利はどのくらいか?
・7月以降の金利変更でどのように影響を受けるのか?
・住宅ローン減税の控除率と比べてどうなるのか?
・毎月の返済額や利息の割合の変化は?
これらをしっかり把握しておくことが、これからの家計を守るための第一歩です。
「でもさ、もし家計がきつくなるなら、ウチの家、売るのもアリなのかな?」とママがぽつり。
パパは驚いた顔でママを見ましたが、すぐに真剣な表情になりました。
「たしかに、無理して返済を続けるよりも、今のうちに家を売って、新しい生活を考えるのも一つの方法だよね。」
そんな時に役立つのが、不動産の無料査定サービス「不動産売却王」です。自分の家が今いくらで売れるのかを気軽にチェックでき、必要であれば不動産会社に相談して、具体的な売却の進め方までサポートしてもらえます。
これからの家計や暮らしを見直すためにも、ぜひ「不動産売却王」を活用してみてください。
この夏、「実質マイナス金利」の時代が終わりを迎えるかもしれません。家計の見直しと合わせて、住まいの選択肢も広げて、家族でこれからの暮らしを考えてみましょう。
※金利や控除率、住宅ローンの条件は金融機関やご家庭の状況によって異なりますので、必ずご自身で最新の情報を確認し、最終的な判断は、必ず専門家の指示を仰いでください。