故郷の思い出が詰まった実家を相続する機会は、人生の節目で訪れるかもしれません。
しかし、遠方に住んでいると、その実家をどのように管理し、将来どうすべきか、悩むことも多いでしょう。
物理的な距離や手続きの複雑さを考えると、売却を決断しても、具体的にどう進めれば良いのか、不安を感じる方もいらっしゃるはずです。
今回は、遠方にある実家を売却する際の進め方や、検討すべき注意点について解説します。
遠方にある実家売却の進め方
現地訪問せずにできること

遠方に実家がある場合、物件の売却を進めるにあたり、現地へ頻繁に足を運ぶことが難しいケースは少なくありません。
しかし、現代では、現地に訪問せずにできることも多くあります。
また、不動産会社への査定依頼は、オンラインの簡易査定を利用したり、不動産会社に現地調査を依頼したりすることで、遠方からでも進めることが可能です。
不動産会社に売却を依頼する媒介契約についても、近年では電子契約に対応している会社が増えており、郵送やオンラインで手続きを行える場合があります。
購入希望者への対応としては、物件の魅力や注意点をまとめた動画を用意したり、オンラインで内覧を実施したりするなど、遠方でも売却活動を進める方法があります。さらに、条件を満たす場合には、重要事項説明をIT重説(オンラインによる重要事項説明)で行えるケースもあります。
また、相続関係書類の準備についても、戸籍の取得や専門家とのやり取りを郵送などで進められることが多く、現地に行かなくても手続きできるケースがあります。
遠方でも頼れる不動産会社の選び方

遠方にある実家を売却する際に、信頼できる不動産会社の存在は不可欠です。
不動産会社を選ぶ際は、その地域に精通しているかどうかが重要なポイントとなります。
地元での長年の実績や、地域住民からの評判などを参考にすると良いでしょう。
また、相続特有の複雑な手続きや、遠方ゆえに生じる課題に対して、的確なアドバイスやサポートが期待できます。
担当者とのコミュニケーションも、成功の鍵となります。
電話やメールでの問い合わせに対する応答の丁寧さ、質問に対する的確な回答、そして何よりも、親身になって相談に乗ってくれる誠実な姿勢があるかどうかが、信頼関係を築く上で重要です。
物件の状況を正確に把握し、売却に向けた現実的な提案をしてくれる会社を見極めましょう。
相続した遠方実家売却の注意点
相続登記を先に行う必要がある
相続した不動産を売却するためには、まず「相続登記」を行い、名義を相続人に変更する必要があります。
2024年4月からは相続登記が義務化されており、正当な理由なく3年以内に登記を行わない場合は過料の対象となる可能性があります。
遠方にある不動産でも、司法書士に依頼することで郵送で手続きを進めることが可能です。
現地での手続きと訪問回数の目安
遠方にある実家を売却する場合、現地での手続きや訪問回数は、売却活動を進める上で考慮すべき点です。一般的には
・遺品整理や片付け
・売買契約
・残金決済と引き渡し
といったタイミングで、数回現地を訪れるケースが多いといわれています。
しかし、これはあくまで目安です。
遺品整理や物件の整理を専門業者に依頼したり、不動産会社や司法書士、弁護士などの専門家に手続きの一部または全部を委任したりすることで、現地への訪問回数を減らすことも可能です。
例えば、売買契約や残金決済などは、専門家への依頼や、郵送、電子契約などを活用することで、遠方からでも対応できる場合があります。
売却できないリスクへの備え
地方に位置するなど、物件によっては買い手が見つかりにくく、売却が困難なケースも存在します。
このような「売却できないリスク」を想定し、事前に備えておくことが重要です。
売却が長期化する可能性も考慮し、物件の市場価値を現実的に把握し、必要であれば価格設定を見直す柔軟性も求められます。
不動産会社と密に連携を取り、現在の市場動向や周辺の成約事例を共有しながら、販売戦略を練り直すことが大切です。
また、売却がすぐに決まらない場合、空き家として管理していくことによる固定資産税の負担や、物件の老朽化、自治体からの指導といったリスクも考慮する必要があります。
空き家バンクへの登録や、自治体による空き家活用支援制度がないか確認することも、一つの選択肢となり得ます。
場合によっては、費用負担(測量や解体費用など)が発生する可能性も踏まえ、事前に不動産会社とよく確認し、計画的に進めることが、リスクを最小限に抑えるための鍵となります。
どうしても買主が見つからない場合、不動産会社による「買取」という方法もあります。
市場価格より低くなる傾向はありますが、早期売却が可能になるため、遠方で管理が難しい物件では検討されるケースもあります。
まとめ
遠方にある実家の売却は、距離の問題から難しく感じるかもしれません。
しかし、
・オンライン相談
・専門家への依頼
・地域に詳しい不動産会社の活用
これらを組み合わせることで、現地に頻繁に行かなくても売却を進めることは可能です。
まずは、物件のある地域の不動産会社に査定を依頼し、現在の市場価格を把握することから始めてみるとよいでしょう。
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